そして、それは教室につく直前。
ばったりと爽斗くんと出くわしてしまった。
「……何、その恰好」
ドキリと心臓が動き、ヒヤッとした。
蘇る小6の夏祭りの記憶。
これからどんなひどい罵声を浴びせられるのかと、瞬間的に身構えてしまう。
すると爽斗くんはあたしに向かって言った。
「……三点」
さん、てん……。
「……それは、あたしの恰好の点数……?」
こくっと顎を引く爽斗くん。
3という数字には、あたしがとった数学の点数よりも低い。と、
そういう意味がきっとこめられているんだろう。
瞬時にそう判断したあたしは、「へへ……」と笑ってから俯いた。
似合ってないのは、わかってたけど……恥ずかしくて消えたい。