昇降口に入る前、

掲示板に貼られたクラス分け表の前は、
人でごった返していた。


「……だっる」



こんな密度の中に入るのも、莉愛が紛れ込むのもふつうに嫌。



莉愛が他の男に間違って密着とか、
そういうのふつーに無理。




「じゃあ、あたしが見てくるから、爽斗くんはここで待っててくれる?」



”友達じゃない”って言ったから
そんな張り切ってご機嫌取りしてんのかな。



……いらねんだよ、バーカ。