「三浦君は、2年4組だからね。 校舎、広いと思うけど、頑張って早く慣れてね。 困った事があったら何でも相談して。力になるわ。」 「はい。ありがとうございます。」 俺はそう答えつつ、本当は聞き流しながら歩いていた。 その時…―。 廊下側の窓が1枚開いている教室で、ホームルームをしている様子が見えた。 その教室の校庭側の窓際。 前から3番目の席の女の子。 机の上に組んだ手にじっと視線を落としている。 「2年…3組…」 俺は思わずクラスを確認していた…―。