ふたつの羽根


あたしは隣に座る有亜を見て「あのさ…」と口を開いた。


「何?」

有亜はグラスを左右に軽く揺すり口につける。


「あたし明日…」


そこまで言ってグラスに触れ残り一口であろうというカクテルを口に含む。

隣の有亜は不思議そうにあたしの顔を見て首を傾げる。 


「あたし明日休むから」


突然言った言葉に有亜は「はぁ?」と声を上げる。


ただ今日の放課後の事を思い出すと行きたくないんだ… 

自分勝手だと分かっている。 


「あいつさ…」

小さく漏らす声に「えっ何?」と有亜は返す。

「だから…」


力強く言って陸達に聞こえないようにあたしは有亜の方に近づく。