ふたつの羽根


あたし…

何言ってんだろ。


拓真先輩は目を見開き「えっ…里奈ちゃん何言ってんの?」と手に持っていたタバコを磨り潰した。


そう言われるのも当たり前。だけど、あたしは…


「やっぱし年下は駄目ですか?」 

「駄目って言うか、年は関係ねぇだろ?」

「じゃあ抱いて下さいよ」 


抱いてよ…

あたしを。


陸と拓真先輩がしてたみたいにあたしを抱いてよ。


「里奈ちゃん?」


すすり泣くあたしの声とともに「どーしてあたしじゃ駄目なの?」と擦れた声が交ざり合う。


今のあたしは減速と言う意味など知る予知もなく、加速度だけが増していく。


止めたい…

止めたい…


だけど一度進んだら止められなく独占欲だけが増してくる。