「おい拓真。ビンと缶っていつだっけ?」
「あー…明日」
「えっ明日かよ。俺、捨ててくっから」
「あぁ」
陸がガチャガチャと言わせながらビンと缶の入っている袋を結びカウンターから出てきた。
「あっ、あたしも行こうか?」
「大丈夫。里奈はオレンジ飲んどけよ」
両手が塞がっている為、陸は顎でテーブルを指示する。
ドアに足を進めて行く陸を見て、その姿が見えなくなってすぐ、あたしはカウンター前の椅子に腰を下ろした。
目の前に置かれているグラスに口をつけたと同時に拓真先輩は口を開いた。
「雑貨屋どうだった?ってか里奈ちゃん行った事あるんだっけ?」
あっ、そうだ陸にZippo渡さなきゃ。
目の前の拓真先輩は水の入ったグラスを口につけ、あたしに目を向ける。



