「あーはいはいわかったよ〜。ごめんね浅海ちゃん困らせちゃって〜」
「あ、いや……」
浜田くんは謝ってすぐにその場を後にして手を洗いに行ってしまった。
ノるってああいうことを言うんだよね。
ここの女の子たちならあそこで頼まれたときサラッとやってあげられるんだろうか。
空気悪くしちゃったかもしれない、と落ち込んでいたら。
「はぁ……」
追い討ちをかけるように寧衣くんの小さなため息が耳に届いて、
さらに申し訳ない気持ちが襲ってくる。
どうしよう。
私がああいうコミュニケーションに慣れてなくてもじもじしていたから、
寧衣くんが友達にあんな風に言うことになってしまって。
また気を遣わせてしまった。
寧衣くんに頼りっきりじゃダメなのに。



