男子たちがもうキャンプ場に着いていると聞いて、

私たちも慌てて買い物を済ませてスーパーを出た。

キャンプ場からいちばん近いスーパーで買い物をしたから徒歩数分で着く予定だけど。

みんなでぞろぞろと交代で買い物袋を持ちながら、たわいもない話をして。

そうしていたらあっという間に目的地に着いた。

キャンプ場の隣にはビーチがあって、海水浴も楽しめるようになっている。

「羽芽〜!こっち〜!」

キャンプ場にいくつか設置されてる炊事場の中から、

大きな声でこちらにブンブンと手を振っている尾崎くんの姿があった。

「あ、昴だ!行こう!」

羽芽ちゃんのその声で、尾崎くんたちのいる炊事場までさらに歩いて。

男子4人、女子4人。
8人全員が集合して、炊事場はワイワイと盛り上がる。

「浅海さん」

尾崎くんの後ろからひょこっと顔を出した無邪気な笑顔が、私の名前を呼んだ。

「あ、寧衣くんっ、こ、こんにちは」

ど、どうしよう。