小悪魔王子に見つかりました


「浅海さんっ」

ひとりでうずくまっていると。

ひだまりみたいな声が、私の名前を呼んだのが聞こえた。

どうして。彼はいつも私を見つけてくれるんだろうか。

「……ごめんっ、」

顔を上げて振り向けば、寧衣くんが頭を下げていた。

なんで、寧衣くんが謝るの。

「……なんで。寧衣くんは悪くないのに。私が……」

私が弱くてダメだからいけないのに。
自然と顔が俯く。

寧衣くんの前でどんな顔をしていいかわからない。

たくさん親切にしてもらったのに。
こんな風に逃げちゃうなんて。

「浅海さんに許可なく、あんな風にみんなとご飯食べるような雰囲気になっちゃって」

『急で戸惑わせたよね』と私と同じ目線になってしゃがんだ寧衣くんの手のひらが、

私の背中を優しくさする。

寧衣くんが謝ることじゃない。
全然違うのに。

寧衣くんは私のことを思ってそうしてくれて、

羽芽ちゃんたちだって、私が話しやすいように話題を広げようとしてくれただけ。

わかっているのに……。

結果的に彼にこんな風に謝らせてしまってる自分が嫌になる。