「……いいよ、」
「そこはダメって言わないと。前にちゃんと教えたでしょ?」
教えてもらったのはよく覚えている。
でも、相手が寧衣くんなら何にも当てはまらないから。
「寧衣くんになら、何されてもいいからっ」
普段なら恥ずかしくて言えないようなことを、ここでなら言えてしまう。
暗いって恐ろしい……顔が見えないことをいいことに……。
「っ、まったく……いつからそんなことサラッと言うようになったのかな、」
「サ、サラッとじゃないよっ」
常に爆発寸前だよ。
「……ん。スイッチ入れたの完全に姫茉だからね。こっち向いて」
「へっ───」
見えないなか、顎にその細長い指が添えられて。
「……んっ、」
寧衣くんの唇が、私のに重なった。



