俺なんかに、その手を取る資格が、あのキラキラした輪の中に入る資格があるのか。

「俺は……」

「酒井くん、今日、楽しかった?」

「……うん、久しぶりに笑った気がする」

「なら、明日、苦しくなったら、楽しかった今日をいっぱい思い出せばいい」

「……っ、」

「そして、もっと楽しい日を増やしたいって願うの。頭の中、大切な人たちの笑顔でたくさんにして。そしたら少しずつ変われるかもしれないよ。それに、今日はまだ、終わってない。まだまだ笑うことになるよ、きっと」

キラキラした眩しい太陽のような笑顔で、浅海がそう言うから、

目頭が熱くなって。

浅海が変われたように、俺も変われるのかな、なんて。

「覚悟しててね、酒井くん。私の大好きな人たち、すごいから」

その頼もしい言葉に強く頷いて、立ち上がった。