「じゃあ、はじめますか!」
尾崎くんの声を合図に、浜田くんが立ち上がり奥のキッチンにあるものを取りに行った。
樹くん、喜んでくれるといいんだけど。
「ででーーん!!」
少し経って、両手に大きなケーキを抱えた浜田くんが部屋に戻ってきた。
「うわー!!すっげえーー!!」
樹くんの前に置かれたそのケーキを見て、望くんが前のめりになって声を出す。
「すごい……これ……」
ケーキに描かれたイラストを見て、目を見開いて固まる木野くん。
ケーキに描かれているのは、木野くんから樹くんが好きだと聞いていた、ティラノサウルスやトリケラトプス。
恐竜のイラストだ。
「手先の器用な羽芽が描いたの!すごくない?!」
「え、これ、井手上が?!」
木野くんの反応に、羽芽ちゃんが「ふふーん、めっちゃ大変だったんだから」と笑う。
そう、これは私たちの手作りのケーキ。
唐揚げやちらし寿司と言った料理は和子ちゃんと陽香ちゃんたちの担当で。
ケーキは私と羽芽ちゃんで作ったものだ。



