企画を提案した手前、どうにかちゃんと樹くんの誕生日会になるようにしなきゃと思うけど、
何をどうすればいいのかわからなくて呆然と立ち尽くしていると、
「色々ツッコミどころ満載なんだけどさ」
羽芽ちゃんがスッと私の横に来た。
「いちばんは酒井隆一よ、え、なんでいるの?どういう状況?樹くんと知り合いなの?姫茉が呼んだの?そんなわけないよね……」
樹くんと話している酒井くんを指差しながら、羽芽ちゃんが小声で言う。
「えっと……」
かくかくしかじか。
羽芽ちゃんに、さっき木野くんから聞いたばかりの話を同じようにした。
「うわー、そんなことあるんだね〜、姫茉は大丈夫なの?彼と会って」
「あ、……うん、まぁ、」
最後にあった日、ちゃんと挨拶できないまま帰ってしまったから、酒井くんにどう接したらいいのかわからないって言うのが正直な気持ちだけど。
酒井くんだって、今は私のことをどう思っているのかわからないし。
でも、一番複雑な思いでいるのは寧衣くんだと思うから。
もう絶対、寧衣くんに心配されちゃうようなことだけはしたくない。



