まさか、姫茉とふたりきりになれるとは思わなくて。(絶対最後まで羽芽たちに邪魔されると)
みんなのあとに店を出て、とっくに日が落ちた外をゆっくり、姫茉と歩く。
こうしてふたりきりになるの、すごく久しぶりな感じがする。
電話は毎日していたけど、学校では必ず誰かがいるし、休日は俺がバイトのことも多いし。
「……ごめんね、寧衣くん。急にお店に来ちゃって」
少し歩いて、姫茉がそう口にした。
「えっ、なんで謝るの?姫茉が来てくれてすごい嬉しかったよ。ありがとう。顔見れてすっごい元気出たんだから」
「……っ、そ、そっか、」
ん?
さっきまであんなに羽芽や木野と楽しそうだったのに。
その横顔が下を向いたまま全然こちらを向いてくれないので違和感を感じる。
「……姫茉?」
立ち止まって名前を呼ぶと、ゆっくり彼女の瞳が俺を捉える。



