小悪魔王子に見つかりました


「嘘だろ?!俺聞いてないんだけど!!」

と驚いた様子の尾崎くんを押しのけるように、和子ちゃんと陽香ちゃんが、

「だー!まじでおめでとう!やばい!そうだったのか!」

「っ、ほんっとうにおめでとう!」

とそれぞれ声をかけてくれて。

目頭が熱くなった。

こんな素敵な子たちに出会えて。私はうんと幸せ者だ。

「寧衣、姫茉のこと泣かしたら許さないんだからね!!」

腰に両手をついてピシッとそういう羽芽ちゃんに、寧衣くんがフワッと笑いながら、

「うん」

って返事をするから。

それだけでときめいて心臓がうるさい。

寧衣くんが近いよ……。

そんなことを思うと、昨日の甘いキスがフラッシュバックして。

さらに全身の体温が上昇する。

「浅海ちゃん顔真っ赤〜かわいい〜!!」

尾崎くんのそのセリフにさらに顔が熱くなって。

指摘されたら余計意識しちゃうよ。

恥ずかしくて顔を隠そうと目線を落としたら。

「見るな」

なんて低い声が上から降ってきて。

視界が暗くなった。

え。

寧衣くんの手に、顔が覆われた。

これは、一体……。

「……出た、寧衣くんの独占モード」

「ったくーー!!姫茉はみんなのなんだからねー!」

羽芽ちゃんがそう叫んだ瞬間、ホームルーム開始のチャイムがなった。