「わ、寧衣!出てきて良かったの?ともだち♡来てるんでしょ?」
なんだ。その含みのある言い方は。
「あ、お茶、出してあげた?そうだ、この間いただいたお菓子、あれ──」
「今日、帰り遅いって言ってたじゃん。なんでこんなに早く帰ってきてるの」
なにやらニヤニヤしながら楽しそうにしゃべりだす母さんの声を遮るように、ちょっと鋭い口調で言う。
ふたりがこの時間に帰ってくるって知っていたら、家になんか来なかったよ。
もっと、姫茉と2人でゆっくりできるところを探した。
さっきまでしてたことを外でするのかと言われたら、まぁ、その……。
とにかく、夜まで帰らないから夕飯は先にテキトーに食べといて、なんて言って朝出て行ったくせに。
なんなんだ。
母さんの気まぐれな行動は今に始まったことじゃないけれど。



