「もうっ……寧衣くん、いじわるだよ」
「姫茉だってずっと俺のこと寧衣って呼んでくれるでしょ?」
なんでもいいから。たくさん、姫茉に対しての俺だけの特別が欲しいから。
なかなか目を合わせてくれない彼女の耳元に口元を近づけて。
「好きだよ、姫茉」
そう囁けば。
やっと、その瞳に俺を映してくれた。
「……っ、私も、寧衣くんが大好きっ」
「っ、」
それはめちゃくちゃずるいって。
どんな言葉でこの想いを伝えても、絶対足りないから。
「あおった姫茉が悪いよ」
「へっ……」
彼女の顎をクイっと優しく持ち上げて。
その紅い唇に、優しく唇を重ねた。
「……っん」
姫茉に聞こえているかもって言うぐらい、心臓がうるさくて。
けど、そんなことどうでもよくなるくらい。
彼女に溺れていて。
もっと、ちょうだい、俺だけを見て、なんてわがままな思いでいっぱいで。



