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「まずはタピオカ飲も!JKの放課後といえばこれだよ!浅海さんっ」
学校から10分ほど歩いた駅近く。
おしゃれな今どきスイーツばかりが売っているキッチンカーがそろう広場で、
寧衣くんが一目散に向かったのは、今若者に大人気のタピオカミルクティー屋さん。
並んでるお客さんはやっぱり圧倒的に制服を着た女子学生さんばかり。
「タピオカは飲んだことある?」
「えっと、ない、です」
「マジか」
「ずっと気にはなっていたけど、ひとりで行列に並ぶ勇気がなかったというか」
おしゃれでキラキラした女の子たちや可愛らしいカップルたちが楽しそうにおしゃべりしながら順番を待っている様子を見ると、
私には場違いなところに感じてずっと行くをためらっていた。



