「冗談、冗談。俺の方こそ悪かった。別に浅海が謝ることなんもねぇよ」
おひさまがよく似合う笑顔で笑うから、自然と私も顔が綻ぶ。
酒井くんは、中学の時からそういう人だった。
彼の醸し出す空気が周りの人を引き寄せる。
きっと学年のみんなが、彼と仲良くなりたいって思っていた。
そんな人とこうやって休みの日に会ってるなんて。
改めて酒井くんを目の前にして実感が湧く。
「それで、酒井くん、私に返したいものって?」
人気者の酒井くんだから、この後も色々と予定があるだろうし。
早く本題に、と思って声をかける。
「あー、その前に、どっか入って飯食っていいかな」
「そっか、お昼まだだったんだね!うん、いいよ」
予想外の流れに内心戸惑いながらも、
酒井くんと一緒に、お昼が食べられる場所へと向かった。



