「俺、どうすればよかったの」
中途半端な優しさね。
だって仕方ないよ。
俺はもともと優しいやつなんかじゃないから。完璧な優しさなんてわからない。
今まで、自分の本当の感情を出来るだけ抑えるように生きてきたのに。
浅海さんの前ではその押さえが効かなくなって、そのたびに我に返って慌てて軌道修正して。
なにがしたいのか、俺がいちばんわからない。
完璧に出来ないくせに演じるもんじゃない、そんなことわかっているけれど、
俺の人生、そうせざるを得なかった。
浅海さんを戸惑わせてしまっていることも自覚している。
だけど、うまくいかないんだ。
「寧衣はさ、姫茉とどうなりたいの?」
「どうって、それはこの間も……」
体育祭が終わったらちゃんと自分の気持ちを浅海さんに伝えるって、
それは羽芽にも話したはずだ。
「うん。この間、寧衣は自分の気持ちちゃんと姫茉に伝えるって言ったよね?じゃあ今のこの状況はなに?何で他の男と2人きりになんかしてんの?」
「それは、」



