「えっと、その、」

「ふはっ、」

返答に迷っていたら、酒井くんが盛大に吹き出した。

「んな困った顔すんなよ〜、友達としてって意味だろ?お互いの友達誘ってさ。ふたりきりとかじゃねーよ」

「あっ、えっ、そ、そうだよね!ごめん!うん、みんなと、いつか、行けたらいいねっ」

穴があったら入りたい。
何か勘違いしていたのを、酒井くんにバレるなんて。

だって、酒井くんの今までの言動が……。

いくら昔の同級生だからって、あまりにも距離感が近いんじゃないかと思って。

正直、警戒してしまった。

私は寧衣くんのことが好きだし、この先これ以上、酒井くんと何か親密になることは避けたかった。

酒井くんが私をどう思っているかというよりも、

私自身が、寧衣くん以外の男の子と、必要以上に関わりたくないんだ。