「はじめまして。浅海と同じ中学だった酒井隆一って言います」

「……あぁ、どうも」

あ、あれ?
寧衣くん、いつもより、人に対して素っ気ない気が。

目も全然酒井くんと合わせないし。

人見知りしてるのかな。

いや、人見知りなんて言葉知らないような人なはずだよ。

どうしたんだろう。

「あっ、えっと、こちらは最上寧衣くん。同じクラスですごく色々とよくしてもらってて……」

すぐに2人の間に入って、代わりに寧衣くんを紹介する。

「あー!最上寧衣、聞いたことある!キミか!すっごいイケメンがエダ高にいるって」

うわぁ、さすが寧衣くん。
やっぱり他の学校でも噂になるぐらい有名なんだな……。

そりゃそうか。

キラキラした寧衣くんをいつも見られていることが日常化しつつあって、

そのすごさを忘れつつあったかも。
慣れって怖い。

改めて隣に立っているのが恐れ多いよ。