……だるい。この顔。
「なに」
「なに、じゃないでしょー？なんであんたは姫茉困らせるようなことするわけ？木野くん連れて行って大正解だったわ」
「……は、まさか羽芽が言ったの」
最悪だ。
あのタイミングで木野が来なければ、俺はもう少し浅海さんと……。
「そうだよ。姫茉の身の危険を感じたから。木野くんもずっとキョロキョロしながら姫茉のこと探していたし。親切心？私めちゃくちゃいいやつじゃん」
「はぁーーーー。最悪。おかげで散々な…………」
目には別にあってない、よな、俺。
「とにかく、余計なことするなよ……」
「はぁ？余計なこと？誰に向かって口聞いてるの？水族館のチケット、誰が姫茉にあげたのか忘れた？」
……こわ。
もっと色々言ってやりたいけど、なにか言えば1000倍返ってきそうだったから飲み込んだ。
