慌ててすぐにそらしてしまう。
……ダメだ。
水族館の日からさらに意識しすぎて、今までのようにできなくなっている。
寧衣くん、もうくじ引いたのかな。
そりゃあ、私だってくじ運がいいってわけじゃないから、絶対にアンカーの数字を引くってわけではないけれど。
それでも、1%でも可能性があるのなら、もう少し寧衣くんと近づきたい。
ずいぶんと欲張りになったものだ。
でも、ゴールデンウィークが明けてからまともにしっかり話せていないし。
話せるきっかけになれば……。
無意識に、下の方で両手をギュッと握って願う。
寧衣くんと一緒に、なれますように──。
「えーー!木野がアンカー?」
尾崎くんの声に、クラス全員が教卓の方に目を向けた。
視線の先には、木野くんの開いたくじを見て目を見開いていた尾崎くんの姿が見えた。



