「寧衣くんとアンカーだといいね、姫茉」
くじの順番を待ちながら尾崎くんたちと話している寧衣くんを見ながら、
和子ちゃんがコソッと私に言った。
「いや、そのっ、」
「もう〜恥ずかしがっちゃて〜!」
このこの、と、陽香ちゃんが膝で私の腕を優しくつつく。
「そもそも寧衣がアンカーの番号引くかどうか。寧衣、何気にこういうの運悪いからな〜」
「え、そうなの?」
羽芽ちゃんの声に思わず反応しちゃう。
「ジャンケンすっごい弱いの」
「そうなんだ」
「へー意外だね。寧衣くんみたいなキラキラ男子って運も味方ってイメージだった」
と陽香ちゃん。
すごくわかる。
寧衣くんって、世界の全部が味方しているように見える男の子だから。
かわいいな……ジャンケン弱いんだ。
なんだかほっこりした気持ちになりながら、教室の前にいる寧衣くんの背中に目を向ければ、
ちょうど寧衣くんもこちらを振り返って。
「……っ、」
バチっと目が合った。



