「でも、距離は確実に前より縮まったでしょ?」
そんな羽芽ちゃんの言葉に、ゆでだこみたいになっているだろう顔のまま、コクンと頷くのが精一杯。
「羽芽ちゃんのおかげです。……本当にありがとう。和子ちゃんも陽香ちゃんも。みんなが友達で、私幸せものすぎて、へへっ」
恥ずかしくて、最後照れ隠しのように笑ってしまう。
「うっ……どうしよう、死因がキュン死になる手前だが」
突然、羽芽ちゃんが机に手をついて苦しそうな声を出したと思えば、
和子ちゃんたちも同じような口調で話し出した。
「わかるぜ、羽芽。無自覚って罪すぎるな、寧衣くんが先に進めないの、ちょっとわかる気がする」
「うん、気を抜くと襲う。心に菩薩飼ってないとやってられない。寧衣くん色んな意味で危なかったんじゃないの」
「だね、今ならちょっとあいつに同情する」
「3人とも、何ぶつぶつ言ってるの……」
そう呟くように突っ込んだ瞬間、授業開始のチャイムが鳴った。



