小悪魔王子に見つかりました


「……姫茉の急速な成長に、涙腺崩壊しそう」

「やばい、目から汗がっ」

話終えてちょうど、化学室に着いて。
席につきながら、3人が目頭を押さえた。

その姿に、思わず吹き出してしまったけど、同時に視界もぼやけて。

温かさに全身溶けちゃいそうだ。

「みんな……ありがとう。本当に、みんなと出会えたおかげで、たくさん励ましてもらって、それがあったからこそ伝えられたから、その、」

「よく頑張ったね、姫茉」

そうやって羽芽ちゃんに手を握られて、またうるっとしてしまう。

こんなに涙脆かったかな、私。

「うちらが一緒にいたらもっと言い返してやったのにな!」

「私たちの姫茉愛見せつければよかったわ!」

「ほんと、一緒にいたかった!けど、悔しいけど、姫茉のそばにいたのが寧衣でよかった」

「羽芽ちゃん……」

「登場がちょーっと遅かった気もしないでもないけど」

普段は寧衣くんに厳しい羽芽ちゃんが、そんなふうに言ってくれるのがまた嬉しくて。