小悪魔王子に見つかりました


あわあわとする私をよそに、羽芽ちゃんがふたりに、バーベキューの日に私にふたり分のチケットをくれた話をした。

階段を降りながら、和子ちゃんと陽香ちゃんはキャーキャーとまるで自分のことのように興奮した反応をして。

見てるこっちが冷静になってしまった。

顔の熱は全然おさまらないけど。

「それで?何か進展あった?寧衣に聞いても『教えない』の一点張りでさ〜ほんと生意気」

教えない、か。

私は、楽しいと思ったことは出来るだけ共有したい方だから、

寧衣くんがあの日のことを話したがらないってことに、ちょっと色々考えてしまう。

「……すっごく楽しかったよ!羽芽ちゃんのおかげだよ。綺麗なお魚いっぱいで、イルカショーも迫力すごくて、それから、」

それから……。
そうだ。

羽芽ちゃんたちにしっかり伝えないといけないことがあるんだ。