わからない。
寧衣くんに今、なにを問われているのか。
ただただドキドキと自分の大きくて速い鼓動がうるさくて。
顔が熱くてしょうがない。
「俺にこういうことされるの、イヤ?」
なんでずっと、イヤかダメかそんなことばかり聞くの、寧衣くん。
「……イヤじゃ、ないよ」
「言うと思った。浅海さん優しいからね。でも、こういう時はちゃんと『嫌だ』ってはっきり拒まないとダメだよ」
そんなこと言われたって、それはよくわかっている。
イヤじゃないから、困っているの。
「寧衣くんなら……イヤじゃないよ」
「っ?!」
驚いたように目を見開いた彼と、このままの体勢で視線が絡むのが恥ずかしくてとっさに目を逸らす。
「……煽らないでよ」
「へ?」
ボソッとつぶやいた声がなにを言ったのか聞き取れなくて聞き返す。



