「この体勢、かなりやばい」
「……え?」
一瞬で寧衣くんの体が離れたかと思うと優しく肩を掴まれて。
あっという間に、背中がソファに預けられていた。
そして……。
目の前には私を見下ろす寧衣くんの姿。
呆気にとられていると、寧衣くんの親指の腹がこちらに伸びてきて。
濡れていた私の頬を拭った。
なに……これ……。
「浅海さんがあんまり危機感ないから、そろそろ壊れそう」
「ね……寧衣くん?」
ほんの少しだけ、彼の眉間の幅が狭くなった瞬間を見逃さなかった。
苦しそうな顔。
なにがなんなのか分からない私をよそに、寧衣くんは私の手首を取って自分の方へと近づけて。
「あっ、ちょ……」
手首の裏。
そこに、寧衣くんの唇が触れた。
「なっ……」
「……浅海さんのいう王子様は、女の子に許可なくこんなことする?」
「……えっ、と、」



