「私……」
流石に声が震えた。
喉がカラカラだ。
「え?」
この子たちの笑い声に怯えていた毎日がどんどんフラッシュバックして。
だけど、もう、あの頃の私じゃないから。
「私、みんなが私のこと嫌いなの知っていたよ」
目頭がジンとして熱い。
「は?」
「みんなが私の悪口言っているの知ってたよ。たまたま話してるの聞いた。でも、今の私の友達はちゃんと私と向き合おうとしてくれる人たちだから」
寧衣くんも羽芽ちゃんたちも。
「みんなとは、全然違うからっ」
同じになんてしないで。
「……みんなにずっと言えないままだったけど、あのころ、私と一緒にいてくれてありがとう。そしてずっと嫌な思いさせててごめ───」
「はぁ?!?!うっっっざ!!姫茉のくせに生意気な口聞いてんじゃないわ────」
顔を真っ赤にさせて怒ったひとりが、私の肩を強く捕まえて押した。
その容姿で、足がバランスを崩してよろけてしまう。
「……っ、!!」
あまり履き慣れなヒール。
寧衣くんがせっかく気を遣ってくれたのに。
これで転んじゃ台無しだ。
ほんっと、私はずっと格好悪い……。



