次の日


小鳥のさえずりが聞こえる。


私はベットから起き上がって、伸びをした。

昨日あんなことがあったので、またなかなか眠れなくて、寝不足だ。


今日は、エリザベス姫が帰る日である。

私は身仕度を整えて、広間に向かった。





今日は、朝食と夕食の当番だ。

エリザベス姫は昼くらいに帰る予定なので、食事のお世話をするのは、最後になる。

トーマ様とエリザベス姫は、歓談しながら食事を楽しんでいた。


和やかなムードだ。


昨日の告白は、どうだったんだろう?

朝から、そのことばかり気になる。


いつもと変わらない二人のムードに、少し不安になった。




私は、パンの追加を用意した。

「失礼します」

エリザベス姫のお皿に、パンをのせる。

「ありがとう」

と、エリザベス姫が微笑んだ。




私が下がろうとすると、スカートの裾を、ちょいちょいと引っ張られた。

私が振り返ると、エリザベス姫が、耳打ちしてきた。

「朝食が済んだら、わたくしの部屋に来て。報告があるの」

私は、その言葉に緊張した。

きっと、昨日トーマ様に告白した結果を、教えてくれるのだろう。


「かしこまりました」


私は小さくうなづくと、トレーを片手に下がっていった。