こんな生活をしていたら、たとえスーパーマンでもいつか倒れる。
取締役会議は十時からだから、朝一の部内の打合せは後に回してギリギリまで寝かせてあげたい。
部長室の扉をそっと閉めると、小走りで会社のビルの中にあるコンビニに向かい、サンドイッチと缶コーヒーを買った。
お握りかサンドイッチ、どちらにするか迷ったけど、彼がお握りを食べるところを想像できなかったのだ。
一条さんの好みはわからないが、お腹が空くよりはましだろう。
急いで海外営業部に戻ると、佐久間さんが出社していた。
欠伸をしていてかなり眠そう。
「おはようございます」
にこやかに挨拶したら、彼は欠伸を堪えながら挨拶を返した。
「……おはよう。一条はもう来てる?」」
「寝てます。朝一の一条さんとの打合せ、ずらしても良いですか?」
チラッと部長室に目を向け、また視線を佐久間さんに戻して確認するが、私の発言に彼はギョッとした顔をした。