目が覚めた

「すず…」

颯大さんの声

「赤ちゃんは⁇私と颯大さんの赤ちゃんは⁇」

颯大さんは何も言わない

「赤ちゃんは⁇」

大きな声を出した

「ごめん…すず」

「赤ちゃんは⁇」

「ごめん…ごめん…」

颯大さんは泣いている

颯大さんが私を望んでないから…
赤ちゃんが答えを出してくれたんだ

もう終わった…この人を解放しないと
二人の赤ちゃんがいないなら
解放してあげないと

「出て行ってもらえますか⁇」

「すず…」

「出て行って下さい」

「すず…」

「出て行って!」

彼は静かに出て行った

泣くしかなかった

子どもを亡くした罪の重み
颯大さんを縛りつけた罪の重み

そして翌日朝早く病院を出た