翌日、父を見送るためにたくさんのフランス国民がお城の前に居て、にぎやかだった。私は、まだ幼かったため父とは、王宮内での別れとなった。乳母のアンに抱かれながら、父のもとへと向かう。
「さぁ、王女様。陛下にハンカチを渡してください」
この国では、戦争に行くものの一番愛する人が、ハンカチを渡して健闘を祈るのが習わしであるが、父は結婚していないため娘である私が毎回ハンカチを渡している。
泣きそうになりながらハンカチを渡す私を父は抱きかかえて
「ごめんな。必ず生きて帰るから」
と言って抱きしめてくれた。その瞳は、堂々としているがとてもさみしそうで、父も別れがつらいのだなと言うことが分かった。
父は、そのまま外へと出て馬車に乗り込んだ。私はそれを窓の外で見送る。
「行ってらっしゃい。パパ」
私がそういうと、窓越しで、私の声なんて、聞こえないはずなのに父がこちらを見てほほ笑んでくれた。その笑顔を見た瞬間何かが切れたように私は、大泣きしてしまった。生まれて23年(転生して3年)こんなに泣いたのは、赤ん坊のころ以来だ。
父がイギリスへと旅立ち、1カ月ほどの月日が流れた。予定では、3カ月は帰らないと言われていたのだがある嵐の晩、父が帰ってきたのだ。傷だらけになった父は、とても痛々しく見ていられなかったが、ソフィーが父のもとへと駆け寄った時。あることに気がついた。父の腕には赤ん坊が抱かれていたのだ。
「陛下、この赤ん坊は……」
ソフィーが聞くと父は、
「イギリスから引き取ってきた」
そのひとことだけで、この子が、イギリス軍の兵士の子供なのか、戦争孤児なのかは、分からなかったが父は穏やかな顔で赤ん坊を眺めていたという。
その赤ん坊は、セドリックと名付けられ私の弟として育てられることになった。しかしここで問題になるのが、後継者争いだった。どうするかの会議をしなければならない。と言っても、私もセドリックもまだ子供であるためフランス軍の兵士と、乳母とメイドと父で会議をし、私たちもその会議に同席することになった。
「さぁ、王女様。陛下にハンカチを渡してください」
この国では、戦争に行くものの一番愛する人が、ハンカチを渡して健闘を祈るのが習わしであるが、父は結婚していないため娘である私が毎回ハンカチを渡している。
泣きそうになりながらハンカチを渡す私を父は抱きかかえて
「ごめんな。必ず生きて帰るから」
と言って抱きしめてくれた。その瞳は、堂々としているがとてもさみしそうで、父も別れがつらいのだなと言うことが分かった。
父は、そのまま外へと出て馬車に乗り込んだ。私はそれを窓の外で見送る。
「行ってらっしゃい。パパ」
私がそういうと、窓越しで、私の声なんて、聞こえないはずなのに父がこちらを見てほほ笑んでくれた。その笑顔を見た瞬間何かが切れたように私は、大泣きしてしまった。生まれて23年(転生して3年)こんなに泣いたのは、赤ん坊のころ以来だ。
父がイギリスへと旅立ち、1カ月ほどの月日が流れた。予定では、3カ月は帰らないと言われていたのだがある嵐の晩、父が帰ってきたのだ。傷だらけになった父は、とても痛々しく見ていられなかったが、ソフィーが父のもとへと駆け寄った時。あることに気がついた。父の腕には赤ん坊が抱かれていたのだ。
「陛下、この赤ん坊は……」
ソフィーが聞くと父は、
「イギリスから引き取ってきた」
そのひとことだけで、この子が、イギリス軍の兵士の子供なのか、戦争孤児なのかは、分からなかったが父は穏やかな顔で赤ん坊を眺めていたという。
その赤ん坊は、セドリックと名付けられ私の弟として育てられることになった。しかしここで問題になるのが、後継者争いだった。どうするかの会議をしなければならない。と言っても、私もセドリックもまだ子供であるためフランス軍の兵士と、乳母とメイドと父で会議をし、私たちもその会議に同席することになった。

