お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言

朝食を食べ終えて身支度を整えると薫さんがリビングのソファーで本を読みながら待っていてくれた。

「準備が整いました」

「そうか。ならば始めようか」

「始めるとは、なにをですか？」

「今日のイベントの準備をだ」

トントンーー

薫さんのそんな発言の少し後にドアをノックする音が部屋に響いた。薫さんが部屋のドアの方へと向かい対応してくれた。

すると薫さんが部屋の中に女性スタッフさんを何人か招きいれて私のもとへと連れてきた。

「あの……この方たちはどなたでしょうか？」

目をぱちくりさせながら優しく微笑む薫さんに視線を送る。

「今日美月の着付けとヘアセットをしてくれるスタッフさんたちだ」

「え？」

薫さんから思いもしない言葉が返ってきて意味が分からず、目を丸くした。