お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言

翌朝、眠たい目を擦りながらゆっくりと身体を起こすと、昨日と同じように雲ひとつない青空が目の前に広がり、エメラルドグリーンの海がキラキラと光り輝いていた。

「おはよう、美月。すごく眠そうだな」

先に起きて準備を始めていた薫さんがニヤリと笑って私を見る。

「だって薫さんが寝かせてくれなかったんですもん」

プーッと頰を膨らませながら、わざと薫さんを睨む素振りを私が見せると、

「怒った顔も可愛いじゃないか」

薫さんはそう言って、両手で私の頰を挟んでおでこにキスを落とす。

そんな甘いじゃれあいをしながら身支度を整えて、カヌーで運ばれてきた朝食をテラス席で食べた。

「今日もいいところに連れて行ってやる」

朝食を食べ終えると、薫さんが口角をクッと上げて笑いながらそう言った。