「私、挑戦してみます」
悩みに悩みつつ、そんな覚悟が決まった。誕生日という特別な日に薫さんと新たな世界を共有したい、それが私の望む答えだ。
「そうか。それでこそ俺の妻だ。ならば行くぞ」
薫さんが私の手を握り、ヘリコプターの方へとゆっくり歩き出した。
✴︎✴︎✴︎
ヘリコプターに乗り込むと、ゆっくり旋回しながらヘリコプターはコードを上げていく。窓から見える色鮮やかな夜景を見つめながら、高鳴る心音を落ち着かせようと何度も深呼吸を繰り返してそのときを待つ。
そして三千八百フィートに到達し、ヘリコプターから飛び立つ準備に入った。
「大丈夫か?」
「はい、大丈夫です」
後方から届いた薫さんの声にコクンとうなずき、ベルトを掴む手にギュッと力を込める。薫さんに包まれている感覚のおかげなのか、心は思ったよりも落ち着いていた。
付き添ってくれていたダイバースタッフさんのゴーサインが出て、ついにそのときが来たことを悟った。
「心の準備はいいか?」
「はい!」
さっき聞いたことを頭の中でひと通り復習してそう返事をした。そしてーー
「めいいっぱい身体で感じろ。では行くぞ。三、二、一、GO!」
次の瞬間、その声と同時にヘリコプターから飛びたった。
悩みに悩みつつ、そんな覚悟が決まった。誕生日という特別な日に薫さんと新たな世界を共有したい、それが私の望む答えだ。
「そうか。それでこそ俺の妻だ。ならば行くぞ」
薫さんが私の手を握り、ヘリコプターの方へとゆっくり歩き出した。
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ヘリコプターに乗り込むと、ゆっくり旋回しながらヘリコプターはコードを上げていく。窓から見える色鮮やかな夜景を見つめながら、高鳴る心音を落ち着かせようと何度も深呼吸を繰り返してそのときを待つ。
そして三千八百フィートに到達し、ヘリコプターから飛び立つ準備に入った。
「大丈夫か?」
「はい、大丈夫です」
後方から届いた薫さんの声にコクンとうなずき、ベルトを掴む手にギュッと力を込める。薫さんに包まれている感覚のおかげなのか、心は思ったよりも落ち着いていた。
付き添ってくれていたダイバースタッフさんのゴーサインが出て、ついにそのときが来たことを悟った。
「心の準備はいいか?」
「はい!」
さっき聞いたことを頭の中でひと通り復習してそう返事をした。そしてーー
「めいいっぱい身体で感じろ。では行くぞ。三、二、一、GO!」
次の瞬間、その声と同時にヘリコプターから飛びたった。

