お見合いから始まる極上御曹司の華麗なる結婚宣言

「薫さん……?」

白で統一された清潔感溢れる広々としたベッドルームに着くと、Yシャツを脱いだ上半身裸の薫さんがいた。ほどよく筋肉がついた厚い胸板、腹筋もしっかり割れていて、セクシーなフェロモンが漂う、そんな薫さんを見て目のやり場に困ってしまう。

顔を赤らめながら戸惑っていると、薫さんが私のもとへとやってきて自分の胸の中へと引き寄せた。

「そんなウブで可愛い反応をされると、このままそこのベッドで美月を抱いてしまいたい気分になるが、それは後の楽しみにしておくことにしよう。今はとにかく美月も早くそこの棚の上にある服に着替えてくれ。スカートのままではさすがにまずいからな」

「え?」

着替える? スカートのままじゃさすがにまずい? いったいなにをするつもりなんだろう?

高速な瞬きを繰り返しながら棚の方を見る。そこにはカジュアルな長袖のTシャツと黒のズボンが用意されていた。

薫さん自身もスーツを脱ぎ捨てて、上下ラフな動きやすい格好へと着替え出したのを見て、答えも分からぬまま私も慌てて洗面室に向かい着替えを始めた。