もしかしたら、俺の最後は将生みたいになるかもしれないから。





俺からはあえて紅音を誘わなかった。





逆に紅音は「ごめんね、私は一緒には行けない……」と言っていた。





紅音の気持ちは凄くわかる。




俺が勝手に決めたことだ。





日が落ちかけた校舎は薄気味悪い。





立入禁止の柵をうまく乗り越える。





俺が向かった先は3年4組の教室。





電気がつかないので持って来た懐中電灯で照らしながらゆっくりと歩いて進む。




廊下はよく音が響く。




ちょっとした物音でも体がビクついてしまう。