もし私が隼人君を止めることができれば、祠は壊されず、みんなも死ななくて済む。

希望が、胸に広がる。これは神様がくれたやり直しのチャンスだ。

月明かりのもと、私は決意を胸に、濡れたスカートをぎゅっと握る。

「待っててね悠介。必ず、助けるからね」

全てが終わったら、今度こそ悠介に告白しよう。

大丈夫。もう臆病な自分はどこにもいない。

今度は絶対に、うまくいくから。






ーーおしまい。