「悠介君誘ってくれるって約束してたじゃん!」
「そうだっけ?」
「海の間近にあるんだよ! 水着のままジェットコースターに乗れるんだよ!」
「じゃあ自分で誘いなよ」
「それができるなら二人っきりで行くもん! ねぇお願い! 悠介君とは幼なじみなんでしょ!」

心の中でため息をつく。

瑠花って、なんていうか…

「へぇ、楽しそう~、私は瑠花に賛成」

優愛(ゆあ)が来た。いつもの虫も殺せないような表情で瑠花の頭をなでる。

瑠花と優愛とは三年のクラス替えをきっかけに友達になった。

「ほら、優愛も言ってるし!」
「…ったく。しょうがないな」