プールの柵の周辺には、よじ登ろうとしたであろういくつもの死体がある。

……さっき私達を裏切った女子達は、一人をのぞき、みんな殺されてしまったのだ。

優愛の死体は、空を見上げるようにして、仰向けで涙を流していた。

柵の上では、さっきの声の主である瑠花が、女子達の血を浴び、真っ青な顔でこちらを見ている。

「助けてよ。環、ねぇ……私達、友達でしょ?」

表情は恐怖でひきつっていた。なぜか見ようによっては、ふざけて笑っているようにも思えた。

桜は水中から瑠花の方を見ると、真っ青になった。

「ごめん、瑠花。私も、友達でいたかった…」
「嫌だ、死にたく…っ!」

その瞬間、瑠花の首が飛び、柵の外へと落ちた。

これで生き残ったのは、私と、悠介、拓真君、隼人君、健二君、そして桜のたった六人になってしまった。