「標的が多い方が敵の攻撃も分散して生存率が上がるのよ? 大好きな幼なじみを助けたいとは思わないの?」
「それは…」

優愛はニコッと笑う。

「大丈夫。私達がサポートするから」
「サポート?」
「水中から見て、影の動きを二人に伝えるの。そうすれば見えない相手でも対処できるでしょ」

たしかに、それならいいかも。

「ダメだ環」と悠介。
「決めるのは本人だよ」と瑠花。

「分かった、やるよ。悠介を一人にはできない」

そのとき、優愛が瑠花に何かを耳打ちした。瑠花は微かに口角を上げた。