「残りは6人か。じゃぁ、お前ら2人ずつになってジャンケンしろ」


鬼の言葉にピクリと反応をする俺。


ジャンケン。


さっきまでと違って随分と単純になっているけれど、油断はできなかった。


ジャンケンに負けたら死か……。


俺は呼吸を殺すようにしてメンバーを見た。


俺、綾、文夫、小恋、ミヅキ、浩成の6人だ。


できれば綾との対戦は避けたい。


綾を勝たせることはできるけれど、次のゲームになったときに助ける事ができなくなってしまうかもしれない。


そう考えていると、ミヅキが近づいて来た。


「ジャンケンして」


真っ直ぐに俺を見てそう言ってくるミヅキ。


俺は小さく頷いた。


「勝っても負けても、恨みっこなしだからね」


「もちろんだ」