俺は額に汗が滲んでくるのを感じていた。


成功か?


これでよかったのか?


反応は上々に見えるけれど、結果がでるまではわからない。


不安が体中から湧き上がって来るのを感じる。


視界の端に綾が見えた。


綾は鬼たちと一緒になって拍手してくれている。


それを見た瞬間、ふっと不安が消えてなくなった。


そうか、それでよかったのか。


そう思えた。


次の瞬間……足が絡んだ。


もうすぐ終わりという所で体のバランスが崩れる。


目を見開き、息を飲む。


気が付けば目の前に広間の床が見えていた。


このままこけたらおしましだ。


床に汗が一粒落ちた。


俺は咄嗟に床に右手を付いていた。