「なにが起こってるの? なんで先生たちはいないの?」


ミヅキと同じ3組の松本小恋(マツモト ココ)がボロボロと涙を流しながら言った。


でも、それに答えれる生徒なんてどこにもいない。


みんな、なにがどうなっているのかわからない状態だ。


「とにかく、上に出てみないか?」


比較的冷静な文夫がそう提案した。


上、というのはプールなどが設置されているデッキを指す。


「そうだな」


俺は頷き、綾の手を握って文夫の後に続いたのだった。