俺のひとつ前だ。


綾が不安げな表情で俺の手を握って来た。


俺はその手を握り返す。


「うそだろ、まじかよ!?」


そんな声が聞こえて来て振り向くと、青い顔した浩成が床に膝をついていた。


その手に握られている割り箸の番号は、1番だ。


誰だって1番にはなりたくなかっただろう。


こればかりは運としかいいようがない。


浩成には悪いが、俺と綾が1番を当てなくてよかったと思う事にした。