見ている方が目が回りそうになってくる。


「これ、何回転するんだろうね?」


綾が差し出されたサーモンのカルパッチョを食べながら聞いて来た。


「さぁ?」


俺はローストビーフを食べながら返事をする。


メイド鬼たちが紅茶を入れ直してくれる。


と、藁の中の七面鳥が早くなった。


同時に観覧車のスピードも上がる。


「あぁ、だから罰ゲームってわけか」


俺はようやく納得した。


この観覧車は徐々にスピードを上げていって、終わった時にはみんなヘロヘロということなんだろう。


「でもこれって早すぎない?」


藁の中の七面鳥はすでに原型を無くすほどスピードをあげており、観覧車も猛スピードで回っている。


「ん? 待てよ……?」


グルグルと回転している観覧車の様子がどこかおかしくて、俺はジッと目を凝らした。