綾がふと真顔に戻ってそう言った。


「さぁ? でも、勝ったんだからいいんだろ?」


もしかしたら船から脱出だってできるかもしれない。


「あーじゃぁ。勝った赤チームはこっちへ」


鬼がそう言い、俺たちを誘導して歩いて行く。


「行こう、綾」


俺は綾の手を握り、鬼の後について歩きだしたのだった。